ワインのボディとは何でしょう．ボディは体のことですから，ワインのボディはワインの体ということになりますが，口に含んだときに感じるワインのねばっこさ，または濃さのことです．濃厚な感じがするワインがフルボディで，淡白なのがライトボディです．
　
　ボディは舌が感じる重量で，アルコールとエクストラクト extract の含有率に比例すると説明されています．フルボディはアルコールとエクストラクトが多く，ライトボディはアルコールとエクストラクトが少ないワインをいいます．エクストラクトとはワインのなかの水とアルコール以外の成分です．

ボディは口に含んだときの感覚で，アルコール度と粘性が高いワインは口に含むと豊満感があるので，full bodied といい，アルコール度と粘性が低いワインは，軽く感じるので light bodied といいます．

　ワインの成分で一番多いのは水で次はアルコールです．アルコールは水よりも比重が高いので，アルコール度が高いと重く感じるわけで，フルボディはアルコール度が高いということになります．糖分は必ずしもボディには関係がありません．甘口ワインでもアルコール度が低いものはライトボディです．

　英語の light bodied はフランス語ではレジェ léger （軽い，淡白な）, full bodied はコルセ corsé（こくがある，こってりした）というふうに表現されます．レジェやコルセはワインだけでなく，料理の味を表現するのにも使います．