安部　薫　著　　　　　　　　　800円+税

きもの美人
時代の流れに従順に、専業主婦として、懸命に生きていた玲子が、夫の死後「きものが似合うというのも一つの才覚なんだよ。それがビジネスにつながればね」という言葉に背中を押され、ビジネスに参加しようと、決心するまでの、心の軌跡を辿る。
現代に生きる女性の幸せは何か。自分を生きるということはどういうことなのか。

春が来るまで
キャリアーウーマンとして、仕事一途の生活に満足していた華子は、妊娠によって、仕事のパートナーだった、恋人に捨てられ、絶望の淵に落とされる。「そうだ。京都、行こう」のキャンペーン広告を見て、京都を訪れ、自分の出生の秘密を知り、河原で遭遇した幼友達の深い愛情に救われ、立ち直り、彼と結婚し、友人と共同でビジネスを立ち上げる。
運命を受け入れ、そこから自分の人生を設計し、自分を拓いていく女性たちの姿を描く。